7/27/2015

再びサブテキストについて書いてみる(Tangledより)

以前、サブテキストについての投稿をしましたが、今回は知り合いが面白い動画を見つけてきたので、それを元に再びサブテキストについて書いていこうかと思います。

サブテキストというものはそれ自体「読む」のは難しく、見ている人の経験やなどに左右されますので、「そういう解釈もあるんんだ」位で読んでもらって、皆さんでも一度、考えてもらえると嬉しいです。(実際、人が分析した物を読むより、自分で分析していく方が面白いですし、自分がアニメーションに入れるときにも役にたちます。)

今回は、タイトルの「Tangred」からの引用になります。(動画が使えないので、トレースした画を使用してます。下手くそですいません!本編ではおよそ1時間20分辺りのところになります。)



まず上の画像のところでフリンが「I feel maybe this whole time, we’ve just been misunderstanding one another,and we’re really just….」(いつも多分、お互いをずっと勘違いで、いがみ合ってたよね。。。)と言います。

それに対する次の画では、マキシマスの顔が映され、セリフはありません。

そして最後のカットの画ではフリンが「Yeah, You’re right, we should go」(あ、マキシマスお前のいうとうりだ、出発しよう。。。)と、続きます。

さて、何か変ではないでしょうか?フリンの「Yeah, You’re right」というセリフは何に対して出てきたのでしょうか?前のカットでは、マキシマスは何もセリフを言っていません。ただ、顔が映っただけです。

解った人もいるのではないでしょうか?マキシマスの顔のカットがすなわちサブテキストを含んでいるのです。ですから、そのサブテキストを読み解く事が出来ないと、この二人(敢えて二人と書きます)会話は成り立たないのです。

さて、マキシマスのサブテキストですが、何と言っているのでしょうか?これは上記したとおり監督のみぞ知るものですが、僕の見解を書いていきたいと思います。
マキシマスはフリンのこのセリフを聞いて、疑いの想いを抱いています。セリフにするなら、おそらく「お互いの勘違い?違うだろ?大体はお前が原因だろ?」でしょうか。

では、なぜこのように考える事が可能なのでしょう。それはマキシマスの顔が表す表情がキーになります。まず一番は、半分閉じられた”眼”ではないでしょうか。これを見たとき多くの人が疑心というように感じると思います。次に大きく下がった口の端、これは対象に対して不満を抱いているときになどによく見られます。そのほかにも、マキシマスは少し顔を全貌に倒し距離を置こうとしています。など、このような事から、上記のように考えた訳です。

あと、このシーケンスでさすがだなと思ったのは、最初の画のところでフリンが「misunderstood」と言ったタイミングでマックスの表情が2の画のようになってるところです。マックスは後ろからのアングルですが言葉に反応してるのが解ります。
ちなみに日本語字幕では「Yeah, You're right」のところは「そうだ 行こう」ってなっていて、ちょっと言葉(文字)足らずかなとは思いました。

2/22/2015

Posing ポージングについて

今回は、ポージングについて書いてみたいと思います。


良いポージングというのはショットショットのシチュエーションや、アニメーションスタイルによって変わったりするので、今回は基本的な部分について書きます。


とりあえず、どういう物かというと…

  • シルエットがはっきりしている。カメラから見たときのシルエットが何をしているのか解り易い。
  • アークを含んでいる
  • ポーズが安定している
  • コントラストがある
  •  Asymmetry

  • シルエットがはっきりしている



さて、ここに挙げた二つのポーズ
どちらが良いでしょうか?
どちらも、問題ないように思われますね。
















さて今度はどうでしょうか?
シルエットだけを見ると上のポーズよりも
右のポーズの方がはっきりと解りませんか?上のポーズはシルエットだけ見ると、手がかぶってしまって解らなくなってしまっているからです。ポージングを一度シルエットだけで確認してみるのもいいと思います。




  • アークを含んでいる
ポーズの中にアークを入れてみるのはどうでしょう?直線的なポーズではなく緩やかなカーブをだして、ポーズをより魅力的にする事が出来ます。


  • ポーズが安定している
ここでポーズが安定しているといいうのは、重心が正しくとれているかとどうかです。
上のポーズの重心を少しずらすと、とたんに不安定なポーズになってしまいます。このようにポーズの重心は大切なので正しく取ってあげてください。

  • コントラストがある
ポーズにコントラストを持たせるのもポーズを引き立たせるにはもってこいです。

例えば上の箱を持ち上げる一連の動きでは、持ち上げる前は背中が丸く弧を書いていますが、持ち上げた後は背中が逆にそっています。こういう感じにポーズにコントラストを持たせる事で、ポーズを引き立てる事が出来ます。

  • Asymmetry
これはもうよく言われている、左右比対称です。右半身と左半身が同じウエイトを持たないようにポーズを付けてあげください。

と、基本的な部分ばかりですが、どれも大切なことなので、ポージングの際に気をつけてみてはいかがでしょうか?

11/23/2014

Subtext サブテキスト 〜隠された言葉〜

前回少し紹介したように、今回はサブテキストについて書いてゆきたいと思います。

”Subtext サブテキスト”とは?
これは、台詞では表されていない人物などの態度(感情、考え)です。主に表情、身体の動きなどに現れます。そして、これらのサブテキストは、全世界共通のものとそうでは無いもの(文化的背景に多く依存するもの)があります。

がしかし、多くの役者やアニメーションで使われるのは全世界共通のものが多いです。というのも、作られた作品は、色々な国、文化の人々が見る事になるからです。なので可能な限り文化的背景を持ったサブテキストは回避するようにしています。

ここからは、参考アクティングと共に書いて行きたいと思います。
参考にする動画は、原題"Notebook" (邦題 君に読む物語)です。この映画、僕自身、話の内容も好きですが、主人公の男女のエモーショナルな演技が素晴らしくとても好きな作品の一つです。もし良ければ、全編見てはいかがでしょう。おそらくアクティングの色々なヒントが見つけられると思います。

さて、今回のシーンのリンクですが
http://youtu.be/E1I0hAxGFXw?t=1m35s
台詞はたった一行 "What do you want ?"(何が望み?)この台詞が4回繰り返されるだけです。言っている台詞は繰り返しですが、4回の繰り返し中、彼のサブテキストは全て違います。その辺りを感じ取ってもらうのが今回のブログの目的です。

1回目
少し荒めに、しかしまだジェントルに訪ねています。しかし台詞の裏には彼のいらつきが見て取れます。そして、左手のスイングが彼女に答えを強要しています。言葉には出していませんが、彼は彼女の態度に苛ついているのです。ちなみに、この台詞を言う前に唇をなめるのは、彼のAnticipation(予備動作)となります。

2回目
彼は彼女が頭を振っているのを見ています。コレも彼女のサブテキストで否定 "I can not answer" (答えられない) という様な事を表しています。話を彼に戻しましょう。
彼女の反応をみて彼は、更に強い苛つきとともに、強く彼女に答えを求めます。そして、既に1回目ほどのジェントルさはありません。

3回目
彼は彼女が喋り終えるまえに話し始めます。これは、彼の苛立ちがマックスになり、彼女の答えられないという理由はいいので、「とにかく答えを出せ!」という強い姿勢を見せています。そして、今回彼はそれぞれの言葉を、はっきりゆっくり話しています。この動作は 「私の言葉を良く聞いて、答えなさい、解った?」という暗示です。ちょうど大人が子供に話しかけるように、自分が上の立場になって、コントロールを取り戻し答えを引き出そうとしています。

4回目
しかし、彼女は答えを出しません。今回彼は、ほぼ諦めに似た態度で台詞を吐き出します。彼は、この台詞を言いますが、もはや答えを期待はしていません。

どうでしょうか、4回同じ台詞を繰り返しただけですが、だんだんと盛り上がって、クライマックスがあり、最後は落ち着く。このような流れがあります。
台詞だけだと「どうしたいんだ?」というたった一言ですが、サブテキストと一緒に見ると様々な感情や、考えの多様性が見られ、アクティングに深みを与えているのを感じて頂けましたか?