今回は、タイトルにある様にLayout, Blocking, Polishの事について今の仕事場の状況を交えて書いてみたいと思います。
ザックリこの三つの物をまとめてみると
ザックリこの三つの物をまとめてみると
- Layout フレーミング、何処にどれだけ移動するのかなどの大まかな情報を含めたもの
- Blocking Layoutでアプルーブが出た物に対し更に詰めたアニメーションを入れ込む。この段階はアニメーションのブルーフィルムの様な物なので、自分がしたいアニメーションを全て詰め込んでおいた方がいい(texture含む)
- Polish Blockingでアプルーブが出た物に対してさらに細かいチェックをしつつ、アニメーションを整えて行く
という流れになります。それぞれ、細かく見てゆくと
Layoutで必要な要素は、どのキャラが、何処で、何を、どれくらい、どうするのか?という事を明確にしてゆく作業です。カメラから見たフレーミング、コンポジションは良いか?動くタイミングは良いか?などを決めるステージです。VFXの場合だと、全てが自由という訳ではなく、カメラは勿論実写で決まっていますのでそれマッチするように考えてゆきます。
次にBlockingのステージですが、ここでは僕はなるべく自分がしたいアニメーションのほぼ全てを入れ込みます。勿論テクスチャも入れ込み、フェイシャルもある程度のブロックで付けます。カーブは最初から、最後までスプラインで、ステップは使用しません。この段階では各コントローラーのキーはまだ同じフレームにあります。(というか、僕自体がキーのオフセットをあまり多様しないです)ここでは、動作のタイミング、ビート、attitudeに重点を置いてアニメーションを付けて行きます。ここでアプルーブが出たアニメーションはこの後、ほぼ大きく変わる事は有りません。
最後はPolishですが、ここは上で書いたとおり、Blockingでアプルーブが出たものに大して最後の詰めをするステージです。Blockingのアニメーションを変えずに、各フレームごとにアーク、オーバーラップ、などを確認します。後は、カーブを綺麗に整えて、もし本当に必要なら、リードなどに相談して、アニメーションを追加したりします。
と書きましたが、僕が思うのは、比較的一番苦労するのはBlockingのステージだと思います。キャラクターの正しいビートとattitudeをキャラに詰め込まなければ行けないので試行錯誤が一番多いステージだからです。というのも、アニメーションには正解というものがありませんし、色々とやりたい事、試したい事が出てくるからです。それらを試しては、合ううか合わないかをジャッチしての繰り返し。右手を挙げる動作入れるだけで、attitudeは大きく変わってしまう可能性があるので、どのタイミングでどの早さで挙げるのかとか色々試行錯誤です。あと、前後のショットのattitudeを考えつつアニメーションもしなければいけません。ショット単体でいいアニメーションであっても、それが、シーケンスに入ったときに、全く異色のものになっていては使い物にはならないです。勿論一番緻密な作業を強いられるのはPolishですが。
さて、ここで今作業しているプロジェクトの事を交えて書くと、嬉しい事に僕自体のショットの大部分は自分でLayoutから始まっています。(無論他人がLayoutをやって、Blockingから回ってくるアニメーターも沢山居ます)が、しかし我が社はlayoutで既にBlocking の域までプッシュしまくります。つまりはLayoutoなのにBlockigのクオリティを要求されるという事です。コレも一長一短あって、クライアントが気に入らなければ、またやり直しという事態もありますが、いいクオリティを早い時点で見せる事によって、クライアントにより解り易いビジュアルを与えられるし、またクライアントのフィードバックをより的確な物に出来るという利点があります。まあその分、社内のスーパーバイザーがちゃんとディレクターの意図を汲み取ってまとめあげるという能力が必要になってくる、且つスーパーストレスフルな立場になりますが。。。
No comments:
Post a Comment