2/15/2014

Let it go は素晴らしい

年が明けて久しぶりの更新です。
もうすぐ公開の"Frozen"。僕は映画館でべた惚れして、家に帰って速攻Youtubeで"Let it go"を見つけて何回も見ていました。このシーケンスはとても良く出来ていると思います。以前なら”このシーケンスは凄い!!”とわかってても、どこが凄いのかが自分ではっきりとは説明できなかったのですが、今は少しばかり上達したのである程度どこが凄いのかが説明できるようになりました。なので今回はどこが”凄いのか”という所を少しだけ書きたいと思います。

このシーケンスは大まかに4つの部分に分ける事が出来ると思います。そしてそれに対応して彼女の心情がどんどん変化して行きます。そこがこのシーケンスの見せ場だと思います。でそれぞれの心情の変化をどのように表しているかというと、まず手袋を脱ぎ捨て、次にマント、そしてティアラ、最後に服。これらが歌の盛り上がりと巧くマッチして徐々に彼女の解放を盛り上げていっています。この演出はとても良く出来ていて、身から外してゆく物は外側部分の物から、徐々に内面に近い物に。この捨て去る順序もとてもよく練られていると思います。

アニメーション的には手袋を捨て、二回目の氷を出す前に自分のマントを一度後ろにまわしてから氷を出すのですが、このさりげない仕草がいいテクスチャーとなっています。(01:17の辺りから)。その後、マントを取るのですが、そのときのフェイシャルも心情をとてもよく表していて、素晴らしいです。まず口が右唇上がりになっていて(この右唇上がりは最後のショットでも出てきます)最後、視線は長くマントを見続けています。コレは彼女の”さようなら〜”という少しニヒルな感情を巧く表現しています。

ここからの歩きは今までと一転して、軽快で動きも徐々に大きい歩き方に変化します。コレも心情の移り変わりを巧く表していますし、顔も今までとは違って徐々に上向きになっていきます。(上向きは希望などをもったときによく使われる表現です)

"Here I stay~"(02:16)と言う部分で彼女はスカートを軽く持ち上げます。前述したマントと同様、素晴らしいテクスチャーでここでまた繰り返すことで、彼女のキャラクター付けを手伝っています。その後の彼女が両手を上げる部分(02:26)で下唇を噛んでいるのも彼女のキャラクター付けに貢献しています。

(02:54)からは一番好きなシーケンス、ティアラを捨てて髪を解く部分。
彼女はティアラを投げる前に遠くを見つめ、そしてその後一度ティアラに視線を戻し、投げます。この視線の動きだけで彼女の心情がわかるすばらしアニメーションです。髪をとく前も大きいaniticipationと共に瞬きを入れて、気持ちの切り変わりが巧く表現されています。

本当はもっともっと書きたい事があるのですが、とても書ききれないと思うのでコレくらいにしておきます。で、結局、何が言いたいのかというと、このシーケスは凄いと。それだけです。


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